Kanji vocabulary grammar reading comprehension N1-4

Continue your journey to conquer the peak of JLPT N1 in Osaka with comprehensive practice test No. 4 (言語知識・読解ー練習ーN1-4), including vocabulary (語彙), kanji (漢字), grammar (文法), and reading comprehension (読解) at an advanced level. Practice regularly to gain more confidence on the path to reaching N1 level in Osaka!

問題1 ___の読み方として最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

i
1
1

普段は穏やかな部長が、今朝は顔を真っ赤にして怒鳴っていた。

Q
1
2

この本には大学受験に必要な単語がほぼ網羅されています。

Q
1
3

彼は信念を貫いて、難しい事業やり遂げた。

Q
1
4

あの歌のブログは頻繁に更新されている。

Q
1
5

そのニュースが事実なら、国民を欺く行為だ。

Q
1
6

車の運転中、注意を怠ると事故につながる。

Q

問題2 ( )に入れるのに最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

i
1
7

彼の話はいつも(  )が合わないので信用できない。

Q
1
8

 薬品工場で爆発が起こり、直ちに化学消防車の出動が(  )された。

Q
1
9

外資系企業の徹退が加速いし、その街はすっかり(  )しまった。

Q
1
10

ゼミで発表するために、内容を整理して(  )を作成した。

Q
1
11

写生大会で、子どもたちは(  )絵を描いている。

Q
1
12

職場の研修で、(  )印象を与える接客態度を学んだ。

Q
1
13

子どものころからの夢を(  )ために、彼は今、必死で頑張っている。

Q

問題3 ___の言葉に意味が最も近いものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

i
1
14

十分に不調べをせずにやったので、案の定失敗に終わった。

Q
1
15

最初は難しく感じますが、こつをつかむと簡単にできるようになりますよ。

Q
1
16

彼は宝くじが当たったと吹聴して回っている。

Q
1
17

 けがをして倒れている人をむやみに動かすのは危険だ。

Q
1
18

電話をする前に、用件をメモに整理するよう心がけています。

Q
1
19

2人の証言は食い違っているので、真実はいまだ明らかではない。

Q

問題4 次の言葉の使い方として最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

i
2
20

危惧

Q
2
21

体裁

Q
2
22

てっきり

Q
2
23

差し支える

Q
2
24

一見

Q
2
25

該当

Q

問題5 次の文の(   )に入れるのに最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

i
1
26

被害がここまで拡大する(  )、国は対策を講じようとしない。

Q
1
27

なかなか漢字が覚えられない。覚えたと(  )忘れていってしまう。

Q
1
28

今は少ない給料で何とかやっているが、(  )となったら夜も働く覚悟だ。

Q
1
29

(アルバイト先で)

店員「店長、鈴木さんから電話があって、風邪で熱があるので今日は休むそうです。」

店長「ええっ。鈴木さんも?困ったなあ。人手が足りないのに、同時に3人も(  )と仕事が回らなくなってしまうよ。」


Q
1
30

いくら部活が忙しいからといって、レポートを友達に頼んで書いてもらうなんて、 (  )。

Q
1
31

A「明日の花火大会、二ールさんは浴衣を(  )か。」

B「本当はそうしたいんですが、自分で着られないもので。」


Q
1
32

窓の外を眺める(  )眺めていたら、雨が降ってきた。

Q
1
33

 このまま病院にも行かず薬も飲まなければ、病状が要化することは(  )。

Q
1
34

本当は家でゆっくり休みたいが、子どもたちに海へ連れていくと(  )、行かないわけにはいかない。

Q
1
35

毎日のように新聞に住宅販売のチラシが入っているが、私の今の収入では、庭付き一戸建てを購入するなど(  )。

Q

問題6 次の文の_★_に入る最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

i
1
36

彼は熱狂的なアニメファンで、アニメのことを              話続ける。

Q
1
37

沖縄の海の美しさが忘れられない。多忙な              もう一度行きたい。

Q
1
38

日本人は礼儀正しいというイメージがあるが              のではないか。

Q
1
39

子どもに英語を              だったが、かえって英語嫌いになってしまったようだ。

Q
1
40

このホームページに掲載した旅行情報は、掲載日現在のものです。各種データを含めた               、予めご了承くださいますようお願いいたします。

Q

問題7 次の文章を読んで、(41)から(45)の中に入る最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

i

私は、これからの時代は、ますますスピードが重要になると思っています。なぜから、仕事のスピードは今やその人の信用度に直結する問題だからです。

そういう意味でも、移動しながらでも仕事ができる態勢をつくって作業スピードをアップさせる努力をするということは、単に自由な時間を生み出すというだけではなく、自分の社会的信用度を高めることにもつながる重要事項だと言えます。

ところが、スピードを重視している人、自分のスピードを武器としてアピールする人はまだあまり多くありません。

(41) 、試験値の低い人は、スピードこそが価値であるという観点に、まだ慣れていないような印象を強く受けます。実際、学生でもスピードよりも丁寧にやることのほうが価値が高いと思っている人はたくさんいます。

先日も、英語のレポートを期日までに2ページ提出するという課題を出したのですが、2ページと言っているのに1ページしか書いてこない学生がいました。

そこでなぜページしかないのか理由を聞くと、「ちょっと考えすぎてしまって」と言うのですが、これでは (42)。

その学生が悩んだかどうかなど、こちらは問題視していないからです。2ページ書くということが提出の条件なのですから、出来不出来にかかわらず、とりあえずは2ページ目の最後まで英語で埋まっていなければ、評価の土俵 (43) 上がれません。

確かに、その学生はまじめか不まじめかと言えばまじめなのだと思います。 (44) 考え込みすぎてしまって書けなかったのだと思いますが、考えすぎた結果、時間がなくなった書けませんでした、ではダメなのです。

しかし、スピードよりまじめさが大切だと思っている人が多いので、こういうことはよく起きます。

日本人の場合、実は、不まじめだからダメだとか、だらしがなくてダメだというケースよりも、このまじめすぎてスピード感が出 なくてダメだというケー スのほうが多いのです。しかも、そんな彼らの最大の問題は、自分はまじめにやっていると思っているので、「すみませんでした」 (45) 、本当のところ では 反省できていないということです。

(中略)

スピードが上がらない理由は、一種の心理的障壁みたいなものがあるために、本当に必要ではない作業に多くの時間を使ってしまうからです。

でもそれは、本当に大切なこと、本当に必要なこと、今自分が求められていることがわかっていないということです。わからないから悩むのです。

(藤孝『最強の人生時間術』祥伝社による)


i
2
41

41.

Q
2
42

42.

Q
2
43

43.

Q
2
44

44.

Q
2
45

45

Q

問題8 次の(1)から(4)の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、 1・2・3・4から一つ選びなさい。

i
2
46

(1)

ダブル・バインド論 とは何だろうか。(中 略)宿題をやりたくないので、忘れた振りをしてテレビを見ている子供がここにいる。案の定、母親にいつものように叱られてしまう。「宿題をやってから見な さい」。そこで子供は、しぶしぶと勉強を始める。すると母親はさらにこう言うのだ。「どうして他人に言われてからでないとできないの。そんなに嫌々やっ たって意味ないわ。自分から進んでやらなきゃ駄目でしょ」。このように命じられた子供は、どうすれば良いだろうか。実は、母親のこの命令(自発的に宿題を しなさい)に従うことは不可能なのである。(中略)恐らく彼はやりきれない気分のまま、身体を硬直させて宿題をやり続けるしかないだろう。

(大澤真幸『社会学のすすめ』筑摩書房による)

 筆者の説明によると、ダブル・バインドとはどのような状態か。


Q
2
47

(2)

生活習慣病という「病名」がある。(中略)

これらの疾患(注1)になった人たちは生活習慣の「悪い」ことが原因であり、すなわち自己責任ということになる。「日頃の行いが悪い」ということに等しい。当然のことながら、人間の生老病死は必然であり、老化や加齢(注2)に伴って発症してくる疾患について、生活習慣を変えることで予防をするのはなかなか困難な部分も多い。問題は生活習慣をコントロールすれば常に健康でいられる、あるいは疾患を克服できるという考えを持つに至る人が少なからずいることである。

(磯部光章『話を聞かない医師 思いが言えない患者』集英社による)

(注1)疾患:病気

(注2)加齢:年をとっていくこと

筆者は生活習慣についてどのように考えているか。


Q
2
48

(3)

社会とともにある哲学を考えてきた内山節さんは仕事をすること、働くことの意味は、「根本的に他者と結び合うことにある」と表現する。

「結び合うとは、他者と仕事を通じて関係を持つことです。昔から人間は農業などを通じ、自然や地域と結び合い、その中で自分の役割をこなし、充実感を抱いてきた。(注1)封建制の下では労働の成果は領主の年貢(注2)などにとられ、分配面では不幸だったかもしれませんが、労働自体は不幸ではなかったと思う」

(「シニア記者がつくるこころのページ 働くということ…内山節さんに聞く」日本経済新聞2009年1月29日付夕刊による)

(注1)封建制:領主が土地を持ち人民を支配するしくみ

(注2)年貢:主に米でおさめる税金の一種

労働自体は不幸ではなかったのはなぜだと述べているか。


Q
2
49

(4)

以下は、鈴木さんが取引会社に宛てて出した文書である。

ファクシミリ

20XX年8月10日

月星株式会社

経営部 田中一郎様

件名:(               )

__________________________

拝啓

盛夏の候、貴社ますますご隆盛のこととお喜び申し上げます。

さて、先日ご紹介くださいましたサンパワー商事さまより早速見積書作成のご依頼をいただきました。このような運びとなりまし たのもひとえに田中さま のおかげによるものと、感謝いたしております。田中さまのご信用を損なわないよう、最大限努力する覚悟でございます。つきましては、今回のお取引に関しま して、田中さまからも一言お口添えいただければ心強いと存じお願い申し上げる次第でございます。

後日改めてご挨拶に伺いたく存じますが、まずは非礼ながらFAXにてお願い申し上げます。

敬具

アースウェーブ株式会社

第一事業部 鈴木太郎

 

 この文書の件名として、(  )に入るのはどれか。

Q

問題9 次の(1)から(3)の文章を読んで、後の問に対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

i

(1)

次の文章は英語でスピーチを行った日本人のA氏に対する欧米人の批判について述べている。

 

わらわれ日本人は理念((注1))的には欧米的言語観をよしとしている。「自分固有の生きた言葉」で語ることを「紋切((注 2))列の慣用句の羅列」よりよしているのだ。しかし、生活の現場では、公式的な場になればなるほど、こうした個人的匂いのする言葉は、いわば脱色され脱 臭される。①無色透明・無臭の言語が観迎されるのである。この国で排除されずに行き抜くためには、このダブルスタンードを手際よく操ることが求められる。

この年長社(A氏としておく)は、以上((注3))の0反感あふれる回答を見たら①眠を回すことであろう。だれからも批判の出ない言葉を選んだつこりが、批判の集中爆撃を受けてしまった。「だれからも批判の出ない言葉を使う」というA氏の言語観こそ批判の中心であることをA氏は見抜けなかったのである。

たしかに、このA氏の挨拶を聞いて、われわれ日本人はそんなにイキリ((注4))たつことはない。だが、この言葉に感動する 同胞((注5))もほとんどいないだろうこと、いやほとんど真剣に聞いていないだろうことも容易に想像できる。A氏の挨拶はわれわれにとってもまた毒にも 薬にもならない退屈至極((注6))な言葉の束なのだ。だが、――③恐ろしいことに――われわれはこれを「退屈だ」と批判したはならないように教え込まれ てしまった。退屈な言葉の連なりに耐え抜く訓練を受けてしまったのだ。

 

(注1)理念的には:物事がどうあるべかについての根本的な考え方においては

(注2)紋切列の慣用句の羅列:決まりきった慣用句を並べること

(注3)以上の反感あふれる回答:ここでは、A氏のスピーチを聞いた欧米人参加者からのコメント

(注4)イキリたつ:怒って興奮する

(注5)同胞:同じ国の人(ここでは日本人)

(注6)退屈至極な:極めて退屈な


i
2
50

ここで言う①無色透明。無臭の言語とはどのような言葉か。

Q
2
51

A氏が②眠を回すのはなぜか。

Q
2
52

筆者が③恐ろしいと思うことは何か。

Q

(2)

言語について((注1))ソシュールは、「すべては対立として用いられた差異にすぎず、対立が価値を生み出す」と述べている が、それはそのまま広告についてもあてはまる。差異のないところに存在せず、差異こそ価値を生出す。もし広告が単に商品の媒介((注2))にすぎず、広告 のあいだの差異に還元((注3))できるなら、①企業にとってわざわざ広告活動をする理由はない。 企業が広告にお金を出すのは、ひとえ((注4))に広告の生み出す過剰なる差異性のためなのである。すなわち、広告とは、それが商品という実体の裏付 ((注5))けをもつからだはなく、逆にそれがそのような客観的対応((注6))物を欠いた差異そのものとしての差異を作り出してしまうからこそ、②商品の価値に帰着しえないそれ自身の価値をもつのである。

ところで、資本主義社会においては、いかなる価値もお金で売り買いできる商品となる。それゆえ、当然広告も商品となる。い や。実際、広告に関連する企業支出はGNP((注7))の1パーセント近くも占めている。③これは、現代ではあまりでもじ身近な事実であり、人をことさら 驚かせはしない。

 

(注1)ソシュール:スイスの言語学者

(注2)媒介:なかだち、二つの仲を取り持つもの(例:不動産屋の仕事)

(注3)還元できるなら:戻せるなら、ここでは、同じなるなら

(注4)ひとえに:まったく(強調表現)

(注5)裏付け:証拠

(注6)客観的対応物を欠いた:商品という実体がない

(注7)GNP:国民総生産


i
2
53

①企業にとってわざわざ広告活動をする理由はないのは、次のうちのどの場合か。

Q
2
54

広告が②商品の価値に帰着しえないそれ自身の価値をもつのはなぜだと述べているか。

Q
2
55

③これは何を指すか。

Q

(3)

池の近くの斜面には、土や細かな砂利が適当にたまっていて、冬越しできそうな場所がある。

そういうところを長いピンセット((注1))でちょっと堀ってみると、小さなゲンゴロウのような甲虫、フウセンムな水生 ((注 2))のカメムシの仲間など、夏には池で働きまわっていた水産昆虫が、何匹喪でてくるのであった。いうまでもなく、みんな水から出て、陸上の乾い た、安全な場所でじっと春を待っているのである。

けれどぼくがいつも気がついたのは、そこに水産昆虫の典列のようなヤゴ、つまりトンボの幼虫((注 3))や、カゴロウの幼虫とかいう虫がー匹もいないことであった。そこにはじつは、ちょっとややこしいわけがあるのだった。

①こういう虫たちは、 魚と同じように体に鰓((注4))をもっていて、水中の酸素をそのままとりこむことができる。ゲンゴロウやフウセンムシのような「普通」多くの水産昆虫の ように、ときどきしっぽを水面に出して空気を吸ったりする必要もないし、体に空気の泡をつけている必要もない、いわぼほんとに水中生活に適応した、②真の“水産昆虫”になってしまっているのである。

(中略)水中の酸素を吸収するための「鰓」をもってしまったからには、真の水産昆虫はよにかく水の中にいなくては呼吸ができない。冬越しするときにも、彼らは乾いた安全な陸上へ避難してしまうわけにはいかないのだ③。便利なものには必ず不便なこともあるのだな。ぼくはしみじみそう思った。

 

(注1)ピンセット:小さいものをはさむのに使われる道具

(注2)水生:水中で生活すること

(注3)幼虫:昆虫などが卵からかえって、まだ成虫にならないもの

(注4)鰓:魚などの水生動物がもっている呼吸器官


i
2
56

①こういう虫たちは、何を指しているか

Q
2
57

②真の水生昆虫とは、どのような昆虫か。

Q
2
58

③便利なものには必ず不便なこともあるとは、具体的にどんなことですか。

Q

問題10 次の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

i

燈ともせと云いつつ出るや秋の暮

この、慈愛と切なさと(注1)侘しさの入り交じった蕪村の俳句に出合ったとき、なぜか言い知れぬ懐かしさが胸をよぎった。 私が思うに、(注2)蕪村は、早め に燈をともしておくようにと妻に言い残して、ぶらっと散歩にでも出たのだろう。(注3)釣瓶落としの秋の暮れ、妻が独り、薄暗がりにいる姿を想像するのが切なかっ たのかもしれない。(中略)

それにしても、この懐かしさはいったいどこから来るのだろう。そう考えているうちに、すぐに思い当たった。それは、今は亡き父の言葉だった。私が中 学生だった頃のある日、夕方になったら電灯をつけるようにと言い残して、父はどこかに出かけた。その日は家族みんなが出かけていて、私は一人になった。そ して、目の見えない私は父の言葉をすっかり忘れ、夜になっても電灯もつけずに夕食の支度をしていた。帰ってきた父は何も言わずに、ぱちっと電灯のスイッチ を入れた。暗闇にいる娘を(注4)不憫に思ったのだろう。私は、父にそんなふうに思わせてしまったことを申し訳ないと思いつつも、①気付かぬふりをして「お帰りなさい」と大きな声で言ったのだった。それまで思い出すこともなかった半世紀前の小さな出来事が、この俳句によって、②わずかな痛みとともに懐かしくよみがえったのである。

今、私は、日没の時間が近づくと電灯をつけるのが習慣になっているが、これは帰ってくる夫のためばかりではない。来客があったときに相手がびっくり しないようにするためでもあり、また自分のためでもある。暗闇の中にいる自分の姿を想像するのはあまりいい気がしないからだ。全盲者の多くが、同じような 理由で、③このようにしているという。

一般に、完全に失明している人の日常は闇であると思われているようだ。確かに、物理的には光が届いていないのだから、その意味では闇であると言える かもしれない。だが、感覚的には目の見える人が想像しているような闇ではないのだ。失明直後は闇であったとしても、いずれ明るくも暗くもない状態に入って いく。明があるからこそ暗があるのであって、常に明がない者にとっては暗もないのだ。だから、失明という言葉は、④正しくは失明暗と言うべきかもしれない。

光と色に溢れる世界をもう一度見たいというのは失明者の(注5)偽らざる気持だが、それと同時に、ふと闇が恋しくなることもあるのだ。

(塩谷靖子「燈ともせと」日本経済新聞2011年6月12日付朝刊による)

(注1) 侘しさ:もの悲しさ

(注2) 蕪村:江戸時代の俳人(俳句を作る人)

(注3) 釣瓶落し:秋の日が早く暮れること

(注4) 不憫に:かわいそうに

(注5) 偽らざる:うそではない


i
3
59

①気付かぬふりをしてとあるが、筆者は何に気付かないふりをしたのか。

Q
3
60

②わずかな痛みとともにとあるが、なぜ痛みを伴うのか。

Q
3
61

③このようにしているは何を指しているか。

Q
3
62

④正しくは失明暗と言うべきかもしれないとあるが、筆者はその理由をどう述べているか。

Q

問題11 次のAとBは、大学入学時期についての記事である。後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

i

A

学校教育のなかで、ディベート形式の討論が近年流行っている。 立場を二つに分けて、お互いの主張を言い合う。相手の弱をつき、追い込む。論理性は大切にするが、相手の気持ちをくみ取ることは基本的にはしない。揚げ足取り(注 1)もよく見られる。 (中略)

ディベートで論理力を養う、という趣旨(注 2)は理解できないわけではない。 しかし、論理性のみを最上の価値とするのでは、コミュニケーションカ養成のトレーニングとしては限界がある。 (中略) 私が思うには、ふつうの社会人の場合、仕事の大半はこのようなディベート能力で行うものではない。相手の言い間違いをうまく利用したり、論理をうまくすり替えて(注 3)議論を有利に運んだりすることは、仕事の場面ではさして意味がない。

(齋藤教『コミュニケーションカ』冊波書店による)

B

私がディベートをやる最大の理由の一つはディベートが創造性を高めるのに大変効果があるからである。 発想法としてのディベートである。

その理由は、第一、ディベートが思考訓練、とくに「論理的思考能力」の訓練であるからである。これはディベートの根本目的でもある。あたり前のことだが、考えるカカのない人に創造力はない。 人間の思考には直観的思考と論理的思考の両輪がある。 人間は直観と論理によって創造性を発揮するのである。ただし、きびしい論理的思考があっての直観的思考すなわちヒラ

メキでありインスピレーション(注4)  である。 理論の裏付け(注5)のない直観はただの思いつきである

                                                    

(北岡俊明『ディベートがうまくなる法』PHP 研究所による)

(注1)揚げ足取り:相手の言い間違いなど細かいことを問題にすること

(注2)趣旨:言おうとしていること

(注3)すり替える:(自分に有利なように)取り替える

(注4)インスピレーション:突然わいてくるすばらしい考え

(注5)裏付け:証拠


i
2
63

ディベートについて、AとBが共通して述べていることは何か。

Q
2
64

Aはディベートのどのような点を最も批判しているか。

Q
2
65

ディベートについてAとBはどのように考えている。

Q

問題12 次の文章を読んで、後の問に対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

省エネ戦略というのは、不必要なエネルギーを使わないようにするというだけではなく、技術革新をもっと進めて、より少ないエ ネルギーでより効果的な冷房や温暖をできるようにすることをも意味する。企業が省エネというときには、むしろ後者の意味である。だということは、もし省エ ネという路線が成功すれば、人々は結局、夏は涼しく冬も暖かい快適な生活を手放さなくてすむわけである。でも、これは、なにか問題点を回避したように思えるの である。エネルギーを好き放題にどんどん消費してきたから、そのつけが回ってきて、快適な暮らしか原発かという岐路に立たされたわけで、その地点で我々に ある重い問題が突きつけられていたはずなのに、もし技術的な意味での省エネが成功してしまうと、我々はその重い問題から解放されてしまうのだ。

じゃあ、その重い問題って、いったい何なのか。

それは、より多く、より快適にというような欲望の拡大を前提としてきた我々の文明の根本的なあり方を、ほんとうにそれでいい のかと根底から問いなおされてしまって、どうすればよいか分からず、我々が途方に暮れておろおろしてしまったという問題だ。このまま欲望の拡大を進めて いったら、いずれ自滅するということが予想されたときに、それを頭の隅では理解しながらも、自分たちが前提としている欲望拡大の文明のアキレス腱を見据え ることができず、そこから目をそらして目前の快適さの追求と消費に自らを投げ込んで、意味のある行動に移ろうとしなかった我々先進国の人間の暗い本質みた いなもの。欲望拡大の文明に乗っていてほんとうにいいのかという問題を着き付けられたのだが、しかし、省エネが成功してしまうと、我々はふたたびそのよう な問題から解放され、ぬくぬくと目先のことだけで生きてゆくことができるようになる。

つまり、環境にやさしい持続的な文明を得るのと引き換えに、我々は、欲望に振り回されがちな人間の弱さと愚かさをなんとか克 服しようとするチャンスを、逃してしまうのである。そしてこれは、人間はいつか死ぬということをすべての人が理解していながら、しかしそれを直視してなん とか決着を付けるということをせず、そのかわりに日々の雑事や楽しみに我を忘れてそこから逃避し続けつ生活を送っていることと、よく似ている。(中略)

欲望拡大の文明のなかで、我々の骨の髄までしみこんだ欲望の味を嚙みしめつつ、しかしながらその欲望に振り回されないためにはどうすればいいのかを、欲望から逃れらない自分自身を掘り下げながら、追いつめていかなければならないのだ。

(森岡正博『自分と向き合う「知」の方法』筑摩書房による)

(注1)おろおろする:問題に対処できずどうしていいかわからない様子

(注2)アキレス腱:至命的となるような弱点  (注3)見据える:しっかり見る

(注4)骨の髄まで:体の奥の奥まで     (注5)掘り下げる:深く突っ込んで考える


i
3
66

企業がいう「省エネ」とは何か。

Q
3
67

①なにか問題点を回避したように思えるとあるが、そう思えるのはなぜか。

Q
3
68

②よく似ているとあるが、何と何が似ていると述べているか。

Q
3
69

この文章で筆者が最も言いたいことは何か。

Q

問題13 右のページは、フリーマーケットの出店案内である。川本さんは、このフリーマーケットに出店したいと思っている。下の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

i


特定非営利活動法人(NPO法人)

留学生への通訳・翻訳技能教育研究所

住所:東京都文京区○○○

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_______________________________

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②個人情報に関することでご質問等があれば、当研究所にお電話ください。



i
2
70

本年4月現在、大学(4年間)・大学院(修士2年間・博士5年間)で学んでいる次の留学生の中で、受講者登録ができるのは誰か。

 

名前

国籍

母語

4月時点での在籍年次

専攻

マルシオ

ブラジル

ポルトガル語

学部1年生

経済学

リー

中国

中国語

学部1年生

法律学

エリック

アメリカ

英語

修士1年生

薬学

ポンチャイ

タイ

タイ語

博士1年生

医学

 

Q
2
71

ロシア人(ロシア語)留学生のブラートさんは、薬学を専攻する博士課程の1年生だが、将来翻訳の仕事もしたいと考えている。そのため、この研究所主催の講座の受講し、イベントにも参加し、メールマガジンも読みたいと思っている。どれにどうやって登録申請すればいいか。

Q
01:50:00