Vocabulary kanji grammar reading jlpt N2-7
問題1 の言葉の読み方として最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
最近、空港の警備は厳重になった。
この町で両替ができるところを探すのは面倒だ。
ここ数年、高校、大学への進学率はやや減っているようだ。
問題2 の言葉を漢字で書くよき、最もよいものを1・2・3・4から一つ選びなさい。
健康のために、朝のさんぽを日課としている。
おゆが沸いたら、そこに薄く切った肉を入れてください。
喫茶店でのいっぱいのコーヒーは、一日の疲れをとってくれる。
卵とぎゅうにゅうを使って甘いお菓子を作る。
ふうふはお互いに理解し合うことが必要だ。
問題3( )に入れるのに最もよいものを1・2・3・4から一つ選びなさい。
部屋に入るときは、ドアを( )してください。
あの人は、こちらが何度だめだといっても、また頼みに来る。本当に( )人だ。
昨日の大雨で川の水が( )、付近の家屋が被害にあった。
このあたりの海岸線の形を50年前と( )してみましょう。
「お茶のおかわり、いかがですか?」「あ、もう、( )。そろそろ帰りますので。
問題4( )に入れるのに最もよいものを1・2・3・4から一つ選びなさい。
このスープを作るには( )も時間もかかります。
「あれ、小林くんは?」「小林くんなら、( )帰りましたよ。」。
レポートは手書きでも可。( )、きれいに書くこと。
戦争のない( )社会の実現を目指して、国際会議が開かれた。
会社をやめる( )で、社長の命令に逆らった。
桜が( )開花した。
おなかがすいたので夜中に( )お菓子を食べてしまった。
問題5 の言葉に意味が最も近いものを1・2・3・4から一つ選びなさい。
いいチャンスだから、その話は断らないほうがいい。
こちらの商品はすべて千円です。
彼は最後に感謝のことばを述べた。
霧が濃くなってきたので、気をつけて下さい。
彼女の歌は見事だった。
問題6 次の言葉の使い方として最もよいものを1・2・3・4から一つ選びなさい。
実に
ふもと
がっかり
スピード
差別
問題7 次の文の( )に入れるのに最もよいものを1・2・3・4から一つ選びなさい。
好きなことを職業にする人が多いが、私は映画が( )、職業にはしないことにした。
説明書( )組み立ててみたのですが、動かないんです。
お近くにお越しの( )、ぜひわが家にお寄りください。
弟は勉強はできないが、泳ぎ( )だれにも負けない。
買い物に( )、この手紙を出してきてくれない。
夜、パーティーに行く( )で、小川さんはすごくすてきな服を着てき
時間がたつ( )、悲しいことは忘れていった。
レポートは最後まで書いた( )書いたんですが、まだ足りない部分もあります。
この車は、空気を汚さない( )、価格が高いという欠点がある。
私たちの町にはこのお寺を( )、いろいろな古い建物がある。
うちの子はまだ中学生だが、料理も( )、洗濯もしてくれる。
参加者の名前が( )、教えていただけませんか。
問題8 次の文の ★ に入る最もよいものを1・2・3・4から一つ選びなさい。
彼は両親を ★ だ。
男は ★ 。
学校は ★ ついていけない。
今日は早く帰ってきたんです。 ★ から。
この家具、 ★ 。
問題9 次の文章を読んで、文章全体の内容を考えて、 [50] から [54] の中に入る最もよいものを1・2・3・4から一つ選びなさい。
この町では4月の上旬から中旬 [ 50 ] 、チューリップ祭りが開かれます。けれども、 祭りがある [ 51 ] 、チューリップを育てている人が多いわけではありません。花を どこからか持ってきて [ 52 ] 祭りは出来ないのですが、最近はこの祭りが評判を呼ん で、日本一の生産量を誇る富山 [ 53 ] 、全国各地のチューリップ産地から花が集まる ようになったそうです。今では、300種類100万本とその本数の多さにかけては、 全国1,2位を争うほどです。そういえば、チューリップで有名なオランダの都市 と姉妹関係に [ 54 ] 。この祭りにかける町の意気込みはますます強くなっていきそう です。
50.
51.
52.
53.
54.
問題10 次の(1)から(5)の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを1・2・3・4から一つ選びなさい。
(1)
子どもたちの何かが変わってきた-----。いまの子どもたちが一番変わったところは、自分を語れなくなったこと。少し前の子どもたちは、「どうして悪いことをしてしまったの?」と間いかけると、「どうしてそうなっちゃったんだろう」と、それなりに(注)一生懸命考えて答えを出してよこしたものだが、いま、そう問いかけても答えられなくなくている。おしゃベリはよくするのに、自分の心を言葉にするのは苦手で、自分を理解してもらおうという努力がないのである。これは、自分を語るという場が少なく、経験もないからに違いない。 (野代仁子『非行を叱る~カウンセラーのノートから』による)
(注)それなりに:その入ができる範囲で
少し前の子どもと比べて、いまの子どもが変わったところはどんな点か。
(2) イアン様
先日はお便りありがとうございました。こちらこそごぶさたしております。卒業記念発表会のご案内状もありがとうございました。ホームステイでわが家にいらっしゃった時は、まだ来日なさったばかりでしたのに、もう2年にもなるのですね。 ほんとうに早いものです。あの時はほとんど日本語が話せなかったので心配でしたが、発表会では大勢の人の前で日本語で話されるのですね。本当に驚きました。発表会へは、家族そろって、うかがうつもりです。イアンさんの発表をお聞きするのが今からとても楽しみです。
ところで、その後は何かご予定がありますか。よろしければ一緒にお食事でもいかがでしょうか。ご都合をお聞かせください。
では、発表会当日を楽しみにしております。
3月10日
田中よしこ
この手紙で表されている書き手の気持ちとして、最も適当なものはどれか。(3)
_______初対面(注1)の人を目の前にした時は、どんな人でも緊張感を持って接するでしょう。相手が不快にならない言葉を丁寧に選んでいるはずです。ところが、 2回、3回と顔を合わせるうち、次第に慣れが生じます。その時が、人づきあいがスムーズ(注2)になるかどうかの分岐点(注3)ではないかと思うのです。親しくなりつつあるからこそ距離をおき、もう一度相手をよく見つめてみること、そして、相手の個性を理解した上での接し方を工夫していくことが大切なのではないでしょうか。
(斎藤茂太「究極の誌葉は「ありがとう」「PHP」平成14年1月1号こよる)距離をおいた時
(注1)初対面の人:初めて会う人
(注2)スムーズになる: 順調に進むようになる
(注3)分岐点: ものごとの分かれるところ
筆者は人づきあいにおいて、どんな時に注意することが必要だと言っているか。(4)
______人間とは不思議なもので、年をとってもいろいろな新しいことを経験したいという気持ちがある。例えば自分で茶わんを作ってみるとか、ピザ(注1) を焼いてみるとか、さまさまな新しい挑戦(注2)がある。
______しかし、当然のことながら、それがうまくいくことは少ない。茶わんはぜんぜん丸く作れないし、ピザはおいしくない。だが、それを恥ずかしく思う必要はないのだ。最初からうまくできるなら、世の中のさまざまな学校や修業(注3)は必要ないことになる。初めはうまくいかないのが当たり前なのだ。
______それなのに、家族の者に「変な形」、「まずい」などと言われると、「もう二度と作らない」と思ってしまう。初めての挑戦には、周りの人々の理解と応援も必要なようだ。
(注1)ピザ:イタリア料理の一つ
(注2)挑戦:困難なことに立ち向かっていくこと
(注3)修業:技術を習い、身につけること
「新しい挑戦」とあるが、筆者はこれについてどう思っているか。(5)
______下のA一Dは、それぞれア、イ、ウ、エのどこかに入る文です。
______私が図書館で働いていたころ、進くんという六つの男の子が、ときどき図書館へやってきました。本には全然興味がないらしい進くんが、そもそも(注1)どうして図書館へ来たのか、そこのところはわかりませんが、とにかく、[ ア ] あるとき、それをしかるかわりに、絵本を読んでやったところが、それからは、[ イ ]
でも、見ていますと、 [ ウ ]
それでいて、読み進んで残りのページが少なくなると、「これがすんだら、あれね」と、次の本をさすのです。結局、 [ エ ]
A 進くんにとっては、読んでもらうということが、かまって(注2)もらえるという意味でうれしかったのでしょう。
B やってくると、一応パラパラと雑誌を見て、そのあと奇声(注3)を発したり、机の間を走ったり、騒ぎはじめます。
C 肝心(注4)の読んでもらっている本には、それほど興味を持っていないことがわかるので す。
D 来るたんぴ(注5)に、読め読めとせが(注6)むようになりました。
(松岡享子『えほんのせかい こどものせかい」目本エディクースクール出版部による)
(注1)そもそも:もともと、第一に
(注2)かまう:世話をする、相手になる
(注3)奇声を発する:高くて変な声を出す
(注4)肝心の:いちばん大事なはずの
(注5)たんびに:たびに
(注6)せがむ:しつこく頼む
適当なものはどれか。問題11 次の(1)から(3)の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
(1)
______一つの仕事をやるについて、いろいろな選択肢があり、その中に「いままでどおりやる」というのがあると、放っておけば、ほとんどの人はそのやり方をとるでしょう。それで、そこそこの成果があがるのだから、なにも未知の方法に挑んで苦労することはないというわけです。
______それがベスト(注1)の方法かどうか、あるいはほかにもっと能率的にできる方法があるかもしれないのに、①そういうことは考えもせず、ひたすら②一番楽な従来どおりのやり方を続けていこうとする。人間には習性として、そういう傾向があるものです。
______しかし、そのようにやり方を決まってしまうと、みんなものを考えなくなって、たとえ、そのやり方が時代に合わなくなってきてもおかしいとも思わなくなってしまいます。
______こうなると、もはやその組織に進歩はありません。下手をすれば、時代遅れの組織になって、競争に負けてしまうでしょう。官庁病とか大企業病などと言われるように、組織というのは放っておくと、それこそあっという間に動脈硬化(注2)状態に陥ってしまうものなのです。
______特に管理者は、今のやり方でいいのか、時代に合っているか、もっと能率的な方法があるのではないか・・・・いかなる種類の仕事であっても、そのことを常に考えていかなければなりません。
(注1)ベスト:一番いい
(注2)動脈硬化:血液の流れが悪くなる病気
①「そういうこと」とはどんなことか。
「一番楽な従来どおりのやり方」とはどんなやり方か。
筆者は、仕事のやり方について、どうするのが良いと言っているか。
(2)
______若いときは二度ない――と言う。だから、若い時代を大事にせよ、といった意味である。
______なるほど、その通りである。だが、皮肉屋の私は、このことばに反論したい。たしかに若いときは一度しかないが、中年だって、老年だって一度しかないのである。われわれは若い時代を大事にすべきであるが、同様に中年を大事にすべきであるし、老年を大事にしなければならない。①若い時代だけを特別視する必要はないのである。
______私自身は先ごろ、五十三歳になった。昔の呼称だと、もう立派な“老年”である。だから、ひがんで言っているのではない。私は、老年には老年のよさがあると思っている。(中略)人生のそれぞれの段階には、それぞれに違った②人生のこくがある。私はそう思っている。私達はそれぞれの段階に特有な人生の喜びと悲しみを味わいながら生きたい。
______にもかかわらず、どうして若い時代だけが特別視されるのか!?私には不思議である。思うに、人々は若い時代を準備段階と考えているようだ。若いときにしっかりと学問や体験の蓄積をしておかないと、後になって困る。だから、若いうちから遊びほうけていてはいけない。と、結局は、若者に自制と禁欲を呼びかけているのである。
______でも、私は、③それは間違いだと思う。若い時代に、若い時代に特有の人生の喜び・悲しみを体験しておかないと、中年や老年になって、その段階での人生の喜び・悲しみが味わえない。若者はそのことを明記すべきだある。
①「若い時代だけを特別視する必要はない」とあるが、それはなぜか。
②「人生のこく」とは、ここではどのようなことか。
下の文書は、ある人物が自分の人生に影響を与えた言葉について説明したもので ある。
_________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________
( ① )
______この言葉は私のオリジナルです。この考え方にたとり着いたのは38歳のときですが、その頃から努力することにたいして抵抗感がなくなり、とても生きやすくなりました。
______私たちはなぜか、中学、高校生の頃に「努力する姿」を人に見せることをやめてしまいます。試験前の(注1)ガリ勉や運動会前の徒競走の(注2)猛練習などが、人に知られると気恥ずかしくなってしまうのです。
______その心境は複雑です。まず結果が出なかったとき「あいつ、あれだけやってダメだった」とバガにされるのを恐れます。結果が出ても「あれだけ準備すれば当然だ」と評価が下がるのを恐れます。他者の評価を気にし始めると、いずれにせよ努力を(注3)隠すに越したことはないわけです。
______それは社会人になっても同じです。得意技について「よほどと努力しているのでしょうね」と褒められても、「たいしたことはしていません」と②自分の努力をわざわざ否定してしまったりするわけです。
______しかし、この「謙遜して努力を隠す対応」はとても危険です。なぜなら、努力しなくていいことへの言い訳になる一方で、努力を「かっこう悪い」 とする無意識の(注4)バリアになりかねないためです。
______もちろん、努力すれば、すべてがなんとかなるわけではありませんが、努力なしでは何も始まりません。そのためには「努力」という言葉を生活に積極的に取り入れ、そのプロセスを楽しむ仕組みをつくらなければなりません。
______そして、努力を客観視するための規定方法が「時間」なのです。
______努力をする、しないはあくまで主観ですが、その分量を時間換算する仕組みを取り入れれば、自分がどこまで努力をしたのがわかりやすく管理できるようになり、(注5)堂々と「 ~ については何年間やってきた」と言えます。
______例えば、私はよく「文章を書くのが速い」と言われますが、その場合にこう返すのです。「大学卒業から1年間、独立するまで、文章で(注6)顧客にリポートを作る仕事でしたから速くなると困ります」と。
______努力を時間で測定すれば、時間が有限だからこそ、何を努力するのか自分で考え、決めなければいけません。そうすれば、結果はあとからついてくる、という気持ちに慣れる魔法の言葉なのです。
( 注1)ガリ勉:成績を上げるために勉強ばかりする様子
( 注2)猛練習:一生懸命練習すること
( 注3)隠すに越したことはない:隠したほうがいい
( 注4)バリア:障害となるもの
( 注5)堂々と:自信のある様子
( 注6)顧客:大事な客
( ① )には、筆者の人生に影響を与えた言葉が入る。それはどれか。
②自分の努力をわざわざ否定してしまったりするのはなぜだと筆者は述べて いるか。
筆者は「努力」についてどのように述べているか。
問題12 次のAとBはそれぞれ、これからの車社会について書かれた文書である。二つの 文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
相談者: ______うちの子は小学校に入ってから、ご飯を食べる前に「いただきます」と言うようになりました。うちではそんなことを教えていなかったのに、学校で給食のときにみんなで言わされているようなのです。「いただきます」だなんて、食べ物を学校からもらっているわけではありません。ちゃんと給食費を払っているのに、なぜそんなことを言わされなければならないのか、私にわかりません。給食費を払っていない家庭があるそうですから、そういううちの子にだけ「いただきます」と言わせればいいんじゃないかと腹立たしく思います。学校に抗議しようと思っているのですが、私は間違っていますか。 |
回答者:A ______「いただきます」の意味をご存じないとは驚きました。確かに、人から何かをもらったときに「ありがとうございます。いただきます。」というふうにも言いますが、それとは違います。私たちは植物や動物の命をいただいて自分の命をついないでいます。ですから、食べる前にその感謝の心を表すために「いただきます」というのです。お金をは払っているかどうか問題ではないのです。学校が強制的に「いただきます」と言わなければ絶対にいけないと言わない限り、抗議するほうが間違っていると思います。 まずは、あなたが「いただきます」の本当の意味を理解すべきでしょう。 |
回答者:B ______あなたの家では食べるときに何も言わないのですね。それはそれで構わないと思いますが「いただきます」は挨拶ですから、学校で、「おはようございます」「さようなら」などと同じように言うのは普通のことです。給食費を払っているかどうかとは関係ないのです。 ちなみにうちでは「いただきます」とみんな言います。本来は食べ物をいただける感謝を表した表現だと思いますが、どちらかというと料理を作ってくれた人や食べ物を用意してくれた人への感謝の気持ちが自然にわいてくることが多いと感じます。そういう意味でも挨拶というのは悪くない習慣だと思いますし、あなたも挨拶だと思えば腹も立たないのではないでしょうか。 |
相談者は、「いただきます」の意味をどう理解しているか。
相談者の相談に対するA、Bの回答について正しいのはどれか。
問題13 次の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・ 4から一つ選びなさい。 |
______障子は破ろうと思えばすぐ破れる。ちょっと物が触ったり、子供が指を突いただけで破れてしまう。こんな弱い商品はない。しかしだれもが、障子は欠陥商品だから、もっと強度を上げろとは主張してはいない。この障子というものは、 ①もののあり方の非常によい面を示している。ものがメーカーの努力によってよくなった。丈夫になって、ちょっとやそっとでは壊れない。このことが使う側に乱暴に扱っても平気という粗暴な気持ちを養ってしまった。ものによって人間が育てられるということの逆現象である。丈夫なもの、壊れないものを使って、知らぬ間に壊れていったのは人間自身のほうだ。だが障子は、弱いがゆえにこそ、取り扱う者に丁寧な扱いを要求する。それによって、扱う者が育つ。昔ながらに、障子のあけしめ(注1)一つにしても作法があるのは、そういう意味を持っているのである。
______それだけではない。障子は、直すことを考えるという立場からみたとき、②実にすばらしいものだ。今日の進んだ技術の道具、例えばマイクロ・コンピューターでも自動車でも、直すときは、その故障した部分を修理するのではない。悪い部分を含めたユニット全体を取り替えてしまう。部分修理のめんどう、手間を節約したほうがより合理的だという姿勢である。仮にICが二十個ついたプリント基板があって、そのうち一個が壊れていたとすると、そっくり取り替えてしまうから、壊れていない残りの十九個も廃棄してしまう。そういう修理方法が最近ではきわめて多くなってきた。これは障子の修理の仕方と正反対である。
______障子では、一箇所破れたといっても全部取り替えるようないことはしない。そればかりか、破れた桝の一五センチ角ぐらいの紙全体を切り取ってそこに新しい紙をはるというようなことさえ、初めはしない。まずは、破れた所を元に戻し、破れ目に色紙を紅葉の葉にかたどってはるというようなことをする。すると、その障子は、修理する以前よりも美しくなる。たいていのものは壊れる前を100とすれば壊れて30、直して80がいいところだが、障子は破れる前が100で、直せば130にもなる。壊れて修理したほうがより美しくなる。パリから有名なデザイナーが来て、日本の建築をあちこち見て歩いたとき、破れた障子に、紅葉や桜がはってあるのに、いたく(注2)感じ入って、そればかりカメラに収めて帰ったという。
______ものを直すということは人間にとって非常にだいじなことであり、道具というものにほんとうの愛情を感じる源でもある。修理は機械と人間とが一体となることなのだ。
(注1) あけしめ:開けたり閉めたりすること
(注2) いたく:たいへん、とても
「もののあり方の非常によい面」とは、ここではどのようなことか。
②「実にすばらしいものだ」とあるが、筆者によると、それはなぜか。
筆者はこの文章で何を言いたいのか。
問題14 次は、「かすみ市の市立図書館の利用案内である。下の問いに対する答 えとして、最もよいものを1・2・3・4から一つ選びなさい
かすみ市に住んではいないが市内で働いている人が、図書館カードを作るとき何が必要か。
図書館カードを見せれば雑誌を借りることができるか。