Vocabulary kanji grammar reading N1-5

Vocabulary kanji grammar reading N1-5

問題1 ___の読み方として最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

i
1
1

犯人は買い物客の人ごみに紛れて姿を消してしまった。

Q
1
2

来場物の便宜を図るために、臨時バスを運行する予定です。

Q
1
3

最新機器を導入したので、煩わしい作業から解放された。

Q
1
4

兄はコンピューターの保守業務に携わっている。

Q
1
5

友人は引っ越しの荷物を手際よくまとめた。

Q
1
6

時間が限られていますので、細かい説明は省きます

Q

問題2 (   )に入れるのに最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

i
1
7

店員の(  )を利かせた行動が、強盗犯逮捕につながった。

Q
1
8

うちには小学生の子どもが3人もいるので、朝は本当に(  )。

Q
1
9

その事件の(  )が警察から発表された。

Q
1
10

円高の影響で業績が悪化し、工場の閉鎖を(  )なくされた。

Q
1
11

この製品は、「地球にやさしい」を(  )に関発されたものです。

Q
1
12

退院後もしばらくの間は仕事を休んで治療に(  )することにした。

Q
1
13

最近の若者のファッションに違和(  )を覚えるお年寄りが多い。

Q

問題3 ___の言葉に意味が最も近いものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

i
1
14

明日のスケジュールはすでにご存知だと思いますが、一応確認しておいてください。

Q
1
15

5年後の完成を目途に鉄道の建設が進められている。

Q
1
16

道で外国人に話しかけられ、英語の苦手な私は途方に暮れてしまった。

Q
1
17

来年海外に支店を出す企画は見送られるもようだ。

Q
1
18

彼女は無口なので、本心がよくわからない。

Q
1
19

研究の功績が認められ、彼女は国から表彰された。

Q

問題4 次の言葉の使い方として最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

i
2
20

配慮

Q
2
21

 無論

Q
2
22

うかつ

Q
2
23

しみじみ

Q
2
24

見当

Q
2
25

使いこなす

Q

問題5 次の文の( )に入れるのに最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

i
1
26

あまり自信がなかった(  )、成功したときはなおさらうれしかった。

Q
1
27

今さら頑張って(  )、明日の試験で高得点を取るのは厳しいだろう。

Q
1
28

円高が続いているが、(  )わが社の従来の業態を見直すいい機会かもしれない。

Q
1
29

(会社で)

上司「この種類に目を通しておいてくれる?」

部下「はい。(  )。」


Q
1
30

A「今はデパートもできて駅前はにぎやかですが、昔はとても静かだったそうですね。」

B「そうですよ。(  )、コンビニさえなかったんですよ。」


Q
1
31

 小学生ならいざしらず、こんないたずらをするなんて大学生(  )行為だ。

Q
1
32

A国との外交問題が解決できるかどうかは、新首相の腕に(  )。

Q
1
33

私は子どもの頃、ピアノを習いたかったのだが、「男のくせに」と言って父に(  )。

Q
1
34

A「帰省してたんだって?のんびりできた?」

B「のんびりどころか、家族や親戚が結婚しろ、結婚しろって、(  )。たいへんだったんだ」。


Q
1
35

彼は目が見えないという(  )、懸命に努力して世界的に有名なピアニストになった。

Q

問題6 次の文の_★_に入る最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

i
1
36

富士山の山頂から見た               で非常に感動した。

Q
1
37

凶悪な犯罪を犯した少年は、実名を                だという意 見もある。

Q
1
38

プレゼントに当選された方には来月上旬にお届けいたします。なお、              いただきます。

Q
1
39

アルバイトをせず収入は親からの仕送りだけなので、              生活だ。

Q
1
40

家庭から排出される大型家電製品は、ごみ処理施設での処理が困難で、有用な資 源が多くあるにもかかわらず埋め立てられていた。そこで、廃棄物の              

Q

問題7 次の文章を読んで、(41)から(45)の中に入る最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

i

現在の民主主義のしたでは、すべての人は自由と平等を保障されている。身分の上下や貧富の差、それに職業の違いなどによって、差別をされるべきではない。これは人間としての尊厳に敬意を表するべきである、という大原則の上に立った考え方だ。

だが、各個人の能力の発揮や努力の仕方によっては、扱い方や報い方に差が出てくるのは当然であるし、そのようにしなかったら、逆に不平等になる。特 に仕事の場においては、人それぞれの働き方に対して差をつけなかったら、市場や組織は [41] 。現在のビジネス社会は、利益の追求ならびにその結果と いう物差しによって、さまざまな評価がなされている。

この体制は、資本主義という構造が現在のかたちを続けていく [42] 、大きく崩れることはない。資本主義は弱肉強食というのを一つの柱にしてい る。したがって、政治や経済の世界では、いくら平等を叫んでも、それは単に表向きのことである [43] 。その中にいる個人は、平等と不平等との狭間 で、右往左往する結果になっている。

自分が不利な扱いをされたり損をする羽目になったりしたときは、不公平だと言って不満を漏らす。その半面、自分が有利に遇せられたり得をしたりしたときは、ただ独りで喜ぶだけで、公正だとか公平だとかを [44 ]。ほかの人のことは考えない、自分勝手な動物なのである。 [45] 、大方の人たちにとって、公平というのは極めて主観的な概念でしかない。

(山﨑武也『なぜあの人には「味方が多い」のか 一流の気くばり仕事術』PHP研究所による)



i
2
41

[41]


Q
2
42

 [42]

Q
2
43

[43]

Q
2
44

[44]

Q
2
45

[45]

Q

問題8 次の(1)から(4)の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

i
2
46

(1)

東北の避難所で、おばあちゃんに抱かれて(注1)無心に笑っている子供や、おじいちゃんの話を聴いて目を輝かしている子供たちの映像を見たとき、何か大切なことを忘れていたことに気がついた。

欧米のように子供は早くから個室を与えて独り立ちさせるのが近代的な教育だと教わってきた。大家族主義は(注2)封建時代の名残りだと思ってきた。

たしかにインターネットを(注3)駆使できないお年寄りは、知識の量では子供に敵わない。しかし人生で真面する問題のほとんどには正解がない。それに対処するのに必要なのは知識だけではなく、考える力と豊富な経験に基づく知恵だ。

(近藤誠―「おじいちゃんの知恵」日本経済新聞2011年4月22日付夕刊による)

 

(注1) 無心に:よくない思いがまったくなく

(注2) 封建時代の名残り:古い時代のものごとの残り

(注3) 駆使する:上手に使う

何か大切なこととは何か。

Q
2
47

(2)


味覚は進化した情報に追いつかないとはどういう意味か。

Q
2
48

アメリカに滞在する日本人で、自分の日本性を除去することにより、アメリカに融け込もうとする、あるいは溶け込んだつもりの者がかなりいるが、傍から見ると、大変に滑稽である。(中略)アメリカという集合体に、外部の何かが、自らの異質性を放棄することにより適合しようと試みると、絶対にうまくいかないのである。それはオーケストラに似ているかも知れない。ヴァイオリンもチェロも、ピアノ、フルートも、他のどの楽器とも違う自分自身の音色を持つからこそ全体として美しいハーモニーを作る。各楽器を同時に演奏したような音色の楽器を人工的に作り出しても、それはオーケストラに融合しえないのである。

(藤原正彦『若き数学者のアメリカ』新潮社による)


各楽器を同時に演奏したような音色の楽器を人工的に作り出しても、それはオーケストラに融合しえないとあるが、ここではどういうことか。

Q
2
49

(4)

以下は、ある会社が取引先に出したメールである。


件名:部品の納入について

――――――――――――――――――――――――――――――――――

〇〇株式会社 営業部

山田太郎様

 

△△電器(株)営業部の鈴木一郎です。

日頃からお世話になっております。

さて、当社7月1日付の注文品(注文番号1234-56789)が未だ到着しておりません。お予約日からすでに2日経過しております。この部品は当社を代表する製品「アイボーン300」のために欠かせないものでございます。すでに生産ラインに支障をきたしておりますので、一日も早い納入をお願いしたく、至急調査の上、ご連絡をお願い申し上げます。納品予定日についてもあわせてご連絡ください。

なお、本メールと行き違いにてご発送済みの場合には、何とぞご容赦くださいますようお願い申し上げます。

まずは取り急ぎお願いまで。

 

△△電器株式会社 営業部

鈴木一郎


このメールを受け取った人はまず何をすべきか。

Q

問題9 次の(1)から(3)の文章を読んで、後の問に対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

i

(1)

多くの場面において、世の中はゲーム的である。そして、ゲーム的な状況は最も数学的思考が実践的に行かせる場である。

例えば、仕事で取引先と商談を成立させたり、恋愛で相手の本当の気持ちを聞き出したりするのも、いってみればゲームのようなもので、戦略がものをいう場合がしばしばある。

こういった場面では、互いに相手の手のうちを読み、また読まれていることを前提として戦略を選ぶ。その際、(注1)プレーヤーにとっていかに理想的に見える手続きでも、それが思い通り実現できないという(注2)歯がゆいことが起きる。

このような戦略的な関係性を踏まえるのが苦手な人は案外入る。そういう人は、およそ(注3)「性善説」に頼って生きている。

しかし、世界はそうしていても、ひどく損をしないような仕組みになっていることが多い。上司の指図に忠実に従ったり、チームプレーの中でみんなと協調したりしていれば、(注4)差し障りなく暮らすことができる。世の中捨てたもんじゃないのだ。そのため、たいていは自分のそういう「戦略が苦手な性向」に向き合わずに済む。

でも、時として、人々の利害がひどく対立する場合がある。得意先とトラブルになったとき、ライバル会社と競争になったとき、あるいは業績不振で誰かが賃金カットや降格や解雇になるときなどだ。

(中略)戦略的発想のできない人は、自分がかぶった損を他人のせいにしたり、「運が悪かった」と思ったりしがちであるが、本当はそうではない。

 

(小島寛之『数学的思考の技術』KKベストセラーズによる)

(注1) プレーヤー:ゲームの参加者、ここでは当事者

(注2) 歯がゆい:じれったい

(注3) 性善説:人間の本性は善であるとする考え

(注4) 差し障り:ここでは、困難なこと


i
2
50

①そうしていてもとあるが、「そうする」は何を指すか。

Q
2
51

②「戦略が苦手な性向」に向き合わずに済む理由は何だと述べているか。

Q
2
52

③本当はそうではないとあるが、「そう」は何を指すか。

Q

(2)

確か、チンパンジーの実験で、こんなものがあった。最初にパズルを与えると、一所懸命

に熱中している。次の段階で、パズルをやったときには報酬を与えるようにした。すると、報酬を与えたときだけパズルをやるようになり、最後には、報酬を与えるのをやめたら、もうパズルに興味を示さなくなったというのである。(中略)

仕事が楽しくない人も、このような理由があるのではないだろうか。仕事をして給料をもらうと、仕事本来のおもしろさはどこかへ飛んでいってしまい、報酬だけが目的になる。「報酬をもらうためにしかたなく」やるようになる。報酬がなければやらないさ、と。

お金にもならないことを懸命にやっている人を見ると「偉いわね­え」という人もいるが、実は反対なのかもしれない。その人には、「お金にはならないが、これが私のやりたいおとなのだ」と言う信念がある。「好きだからやっている」と思えるから、自分の楽しみを見失わない。ところが、お金が入ると、お金のためにやっているのか、やりたくてやっているのかわからなくなりがちで、「手をぬいたほうが得だ」「サボれるものならサボろう」となってくる。そう考えると、お金になることでも懸命に楽しそうにやっている人は偉い。自分の「心にとっての報酬」を見失わないのだからりっぱである。

(斎藤茂太『この人にまた「会いたい!」と思われる人』新講社による)


i
2
53

①このような理由とはどのような理由か。

Q
2
54

②「偉いわね­え」という人もいるとあるが、そのように言う人はどんな人だと想像できる か。

Q
2
55

 筆者が③お金になることでも懸命に楽しそうにやっている人は偉いと思うのはなぜか。

Q

(3)

筆者は(注1)Jリーグとの共同研究において、ここ数年にわたり滞留時間の問題を扱ってきた。(中略)観客動員規模かあらJ 1のクラブを3グループに、同じくJ2のクラブを3グループに分けてみると、滞留時間と動員力との間に強い関係がみられた(大:4時間28分、中:4時間10分、小:3時間36分)。移動コストとの関係では、スタジアムへの移動時間が長いほど、滞留時間が長くなっていた。

滞留時間を規定する要因には、ファン相互のコミュニケーションの状況、主催者が提供するアトラクションの内容、スタジアムの付帯施設条件などがあった。ファンのコミュニケーションの豊かさといえば、(注2)浦和レッズファンが代表格である。多くのファンが開門前から長い間、レジャーシートの上で持参した飲食物を楽しみながら談笑を続ける。開門後も客席ではなく(注3)コンコースでそれを続ける様子が印象的である。クラブが提供する演出やアトラクション的なものよりも、ファンがつくり上げる自治的空間ともいえる時空間を楽しんでいる。得に受け身のファンを増やしてしまうアトラクションに依存するよりも、(快活とは言えないまでも)(注4)車座になってくつろぐ彼らの“自立した様子”はとても頼もしい。こうしたファン相互のコミュニティにみられる交流や(注5)“まったり感”は、運営側からは(勝敗や戦績に左右されにくい)安定市場の特徴の一つとも理解できる。

(仲澤眞「スタジアムの滞留時間の分析から」橋本純一編『スポーツ観戦学』世界思想社による)

(注1)Jリーグ:日本におけるぶろのサッカーリーグで、ランクによりJ1とJ2がある。

(注2)浦和レッズ:日本のサッカーチームの一つ

(注3)コンコース:駅やスタジアムなどの、通路を兼ねた中央ホール

(注4)車座:多くの人が輪を作って、内側を向いて座ること

(注5)まったり感:体も心もリラックスした感じ


i
2
56

スタジアムの観客滞留時間を分析した結果、何がわかったか。

Q
2
57

筆者は滞留時間を長くするにはどうすればいいと言っているか。

Q
2
58

ここでいう安定市場とは、具体的にどういうことか。

Q

問題10 次の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

i

テレビのニュース番組では、ときおり街頭でインタビューをした映像が放映されることがあります。ある問題に関して街の人々の声を聞いて見ようというわけです。視聴者は、そこで問題にされていることについて自分の意見をまだはっきりと持っていないとしたら、その街頭インタビューの声に影響されるのでしょうか。

この問題について調べた実験があります。この実験ひとつではっきりした結論得ることはもちろんできないのですが、マスコミの例示効果が、やはりそれなりの影響力を持っていると考えた方がよさそうです。個人の意見にまで直接影響を与えるとは言えないとしても、間接的な影響がないとも言えません。日本的な社会風土の中では、多数派の意見に背いて一人反対を貫くということが難しいことは、私たち自身が肌身で感じていることでしょう。

(中略)他人の意見を変えることを意図した行為を説得と呼びます。私たちは「これからあなたを説得するぞ!」という態度で説得されたときには、逆に反発を感じて、むしろ意見をより強固にしていく傾向があります。逆に説得などということを感じさせない話の方が、すんなりと受け入れられることがあるのです。ニュース番組の街角の声は、説得を意図したものではないのでしょう。それはニュース番組を作っている送り手も、視聴者である受け手も、そのように思っているに違いありません。しかしそこに(注1)落とし穴があるのかもしれません。意図していないところに思いのほか大きな説得効果があるとしたら……。これは十分ありうることです。(中略)

マスコミなどによって、社会的表現が形成されていきます。それは見方を変えれば違って見えるかもしれないような、社会的に構成された現実であり、いわゆる客観的な現実ではありません。私たちは、自分が属する社会的現実の中で、自らもそれを作る(注2)一翼を担いながら生きていて、そこから逃れることはできません。

私たちは、自分自身の考えが多くの人にも共有されていると考えがちです。その一方で、自分が知らず知らずのうちに、多数派と感じた意見(実際にそれが多数派の意見かどうかはともかく)に、自分自身の考え方も影響を受けているのかもしれません。「自分で考え、自分で判断する」と口ではいっても、自分も他者と共有している社会的現実の中の範囲にとどまったものになっている可能性が大です。

(伊藤哲司「常識を疑ってみる心理学」北樹出版による)

(注1)落とし穴:大きな失敗や不幸につながることでありながら、見逃している点

(注2)一翼:一つの役割


i
3
59

①(視聴者は)街頭インタビューの声に影響されるのでしょうかと筆者は問題提起しているが、それに対してどう答えているか。

Q
3
60

②そこに落とし穴があるとあるが、どんな落とし穴か。


Q
3
61

ここで言う③社会的表現とはどのようなものか。

Q
3
62

筆者は私たちの考え方はどうだと言っているか。

Q

問題11 次のAとBは、大学入学時期についての記事である。後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

i

A

子どもの時間は有限なんです。生きていくためのあらゆる基盤を作る、感受性と柔軟な思考力に富んだ子どもの時間――、残念ながらそれはとても短いのです。その貴重な時間の多くが「たかが英語」に(注1)割かれるとすれば、あまりにもったいない。

英語教育に対する僕の基本的(注2)スタンスは「英語に時間をかけるな」です。小学校で英語にかけることが許される時間は最小時間。もっとも大切な内容だけを短時間で(注3)叩き込むべきです。他の教科を圧迫することはできません。特に大切なのは国語。日本人にとって、日本語はあらゆる知性の基盤となるものです。英語を勉強するにあたっても、あるいは他の教科を勉強するにあたっても、まずは母語で物事を考える力が重要になります。

(大西泰斗「英語はいつからまなびはじめるべきか?」朝日新聞2010年4月8日付夕刊による)

 

 

B

ある機関で、小学校で英語を学んだ中高生とそうでない中高生、849人の英語力を調査したのですが、「発音」「知識」「運用力」のいずれも、両者に目立った差がないとの結果が出ているのです。小学校で英語を学んでも、ほとんど効果がない可能性があるんですね。

私は早期の英語教育に意味があると思いませんが、各家庭の方針に口を挟むつもりはありません。

私が問題にしているのは公立小学校で英語を教えようとしていることです。公立小学校の5、6年生を対象にするとなると、全国で8万学級を超えます。そこで英語を教えていこうとするなら、本当に(注4)綿密なカリキュラムと準備時間、人確保が必要になります。ところがいまはそんなことを抜きに英語活動が進められようとしています。

(鳥飼玖美子「英語はいつから学び始めるべきか?」朝日新聞2010年4月8日付夕刊による)

(注1)割かれる:予定しているものの一部を変更して他のことのために使う

(注2)スタンス:物事に対する態度

(注3)叩き込む:(ここでは)しっかりと教える

(注4)綿密なカリキュラム:詳しい教育計画


i
2
63

AとBは小学校で英語を教えることについてどう思っているか。

Q
2
64

筆者がAのような主張をしたのはなぜか。

Q
2
65

筆者がBのような主張をしたのなぜか。

Q

問題12 次の文章を読んで、後の問に対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

 


i

①ここ三十年間、表現において、わかりやすいことはよいことであった。やさしく、読みやすい文章が歓迎され、議論には具体例を添えることが要求された。図版や写真があればなおいっそう喜ばれる。抽象的な事柄を無駄なく表現したような文章がまるで悪者のように見られる。したがって、文章は知らず知らずのうちに(注1)冗長になった。背後には読者の理解力に対する(注2)蔑視が含まれていたわけで、そういう消化力の弱い読者に食べさせるには硬いものは無駄だ、(注3)オカユのようにかまないでのみこめるものでなくてはいけないというので、わかりやすい表現が奨励されることになったのだろう。もっとも、かつてのあまりにも観念的で(注4)生硬な文章に対する反動ということもあった。しかし、オカユばかり口にしているうちに読者は②嚙む喜びを忘れるようになる。イマジネーションを失った読者があらわれたのである。

そこへもってきて映像文化の発達が、何でも見られる、あるいは、見たように感じられる世の中にした。英語に「見ることは信じること」(百聞は一見にしかず)という諺があるが、目に見てからでないとわかったような気がしない③視覚タイプの人間が多くなった。文章を読んでもそこからすぐ情景を心に描くのではなく、(注5)既往の経験、パターンをまず連想し、それをもとにして表現に向かう、具体先行の認識である。小説や旅行記ならこれでもいいが、言論思想についても同じやり方でわかろうとする読者があるのは問題である。だから社会面はわかっても社説はわからない。

しかたがないから、思想の表現も(注6)暗々のうちに人間関係の(注7)枠組みの中でなされるようになる。わかりやすい表現という考えは思いかけぬ落とし穴があったわけだ。

(注8)ゴシップやスポーツ記事のわかり方は既知によって理解する方式である。こういう読み方をかりにアルファ読みでは、読者にとって未知の世界のことは理解できない。もしアルファ読みしかできない人がいるとするならば、その人は自己の小さな経験世界から外へは出られないことになるはずだ。実際にはそういうことはごく稀であって、たいていは大なり小なり未知を読む力をもっている。この未知を読むのをベーター読みの能力があるからだと考えられる。(中略)

具体的でわかりやすい表現を求めるのに急であった戦後の文化の中で、ベーター読みは衰微し、抽象思考のおもしろさ、純粋思考の美しさが見失われるようになってしまった。すべてが人間的、あまりにも人間的に表現され、理解されているために、論争というような。本来ならば純粋思考の次元において行なわれるべきことすら、ほとんどゴシップと(注9)紙一重の興味でしか受けとめられない。われわれは思想の基盤を失いつつあると言ってもよい。

(鳥飼玖美子「英語はいつから学び始めるべきか?」朝日新聞2010年4月8日付夕刊による)

(注1)冗長:長くて無駄が多いこと

(注2):蔑視:ばかにして劣っているとみること

(注3) オカユ:米をやわらかく煮たもの

(注4)生硬:表現が硬い感じがすること

(注4) 既往:過去

(注6)暗々のうちに:密かに

(注7)枠組み:物事のしくみ

(注8)ゴシップ:うわさ話

(注9)紙一重:紙一枚の厚さほどのわずかなへだたり


i
3
66

筆者は①ここ三十年間文章表現はどうなったと述べているか。

Q
3
67

②嚙む喜びとは、ここではたとえばどういう意味か。

Q
3
68

筆者は③視覚タイプの人間の読み方は何が問題だと述べているか。

Q
3
69

筆者がこの文章で最も言いたいことは何か。

Q

問題13 右のページは、フリーマーケットの出店案内である。川本さんは、このフリーマーケットに出店したいと思っている。下の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

i

外国人留学生のためのジョブフェア (合同企業説明会)

外国人留学生を積極採用する企業 44 社が参加する合同企業説明会を下記のとおり開催します。なお、当日は留学生の就職活動を応援するために、さまざまな企画を用意していますので、この機会をぜびお見逃しなく。


日時  20ΟΟ年月 29 日 (金) 、30日 (土) 11 : 00て17 : 00 (最終受付16 : 30)
場所 東京都コスモタワーホール 1階
来場対象者 外国人留学生

∞∞∞当日のスケジュールと概要∞∞∞

♦画11:00 受付開始、企業ブースオープン

参加企業がブース内で個別に会社説明会・面接会を実施します。

13 :00一13:50 講座「就職活動の振り返り」 (要予約)

含までの就職活動を振り返り、選考を突破していくためには何が必要かを考えていただきます。

圏13 : 00一16 :00 キャリアカウンセリング (予約不要、所要時間 20 分)

エントリーシートや履歴書の書き方、自記 PR の仕方など、就職活動を通じて困っていることがあれば相談しましょ 2。

田13 : 30一15:30 入社手続き相談 (要予約、所要時間 30 分)

専門職員が在留資格など入社手続きに関する法律的な相談に応じます。

圏14 :00一16:45 模擬面接 (予約不要、所要時間 45 分)

4名 1グループの集団面接および指導を実施します。1 コマに 10 グループまで面接できます。 ご希望のコマの開始 15 分前に会場受付までお越しください。

コマ割 ・14 : 00~14:45 ・15:00~15:45 ・16 :00~16 : 45

申し込み方法

ホームページ上で事前に申し込み登録を行ってください。 受付に必要な「来場者シート」をダウンロードすることができます。当日は受付だけでなく、企業ブース訪問時にも「来場者レシート」の提出が必要となります。 629 日・30 日の両日参加する場合も受付は各日ごとに行いますので、2 日とも参加する場合は 2回「来場者シート」を受付に提出してください。

i
2
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これから就職活動を始めようと思っている留学生のAさんは、就職活動に必要な書類の書き方から教えてもらい、実際に面接の受け方も練習したいと考えている。できれば、関心のある企業5社のブースも訪問しようと思っている。Aさんが2日目に参加する場合、事前にしておかなければならないことは何か。

Q
2
71

留学生のBさんは今後の就職活動を効率的に進めるために、企業ブース訪問だけでなく、すべての講座や相談会に参加しようと考えている。Bさんは「入社手続き相談」を15時から15時30分に予約することができた。Bさんはどのような順番で回ればいいか。

Q
01:50:00